映画「 闇の子供たち 」

闇の子供たち

• 監督:阪本順治
  
• 出演:江口洋介、宮崎あおい、妻夫木聡
  
  ★★★★☆☆
  

　は？　江口の過去なんてどうでもいいし。
　ラストはなんとも賛否両論ありそうな。あたしは、否。

　檻の中に隔離されて、売春・虐待され、病気になると生きた
　ままゴミ袋に入れられ、捨てられる。臓器提供は、健康な子
　が何もわからぬまま、生きたまま殺される。

　テーマがテーマなだけに、それなりの覚悟をして見ました。
　映画を作る側も、随分神経を尖らせて作っているのが映像と
　緊張感から伝わってくる。買い手がいるから売り手がいる。
　大抵直接取り締まられるのは、お金を儲けた売り手側。怒り
　の矛先もそっちに行きがちになってしまうところを、この内
　容で映画を作るにあたり隠せない児童買春のシーンは、極力
　子供達の裸ではなく、買い手側の大人達の汚い姿を見せられ
　るので、買い手側に怒りが込み上げる。
　ただ、移植を希望する日本人の家でのシーンは、怒りよりも
　とまどいの気持ちでいっぱいに・・・いざ自分の子供がそう
　なった場合を考えて、そういう方法があると聞いて、きっぱ
　り断わって自分の子供の死を受け入れられる自信はない。
　人間が人間の生き死にを自由にしようなんておこがましい。
　とはブラックジャックの中でのセリフですが、医療の発達に
　よってお金で命さえも買えてしまう世の中。売る側だけでな
　く買う側をも厳しく取り締まらなければならない現状。
　ため息しかでない。

　さて。問題のラストですが、そんな気持ちで映画を見ている
　観客にとって、あのラストは果たして必要なんだろうか？
　江口演じる南部という人物は映画の中の創られた人物であっ
　て彼のドキュメンタリーではないはず。
　フィクションなのに彼の過去は必要？映画のテーマがブレて
　しまったように感じた。児童買春と臓器売買、それらをつく
　り出してしまう社会を描くだけでよかったと思う。
　 　

タグ：映画 闇の子供たち 阪本順治

コメント 2

ラスト．．．やっぱりそう思いましたか！
わたしも、「えっ、何で」と腑に落ちませんでした。

ところで、「チルドレン」観初めて．．気付きました。
あれ、これと同じようなシーンの見たぞ。
．．そして、これ前に観たんだ．．
覚えているシーンと．．．ラストが全然思い出せない。
楽しみに待っていて下さい。
「大森南朋」の独壇場です(＾＾
by ＢＰ好きＹＣねえさん (2010-02-04 00:52) 

「えっ、何で」
私もその言葉でラストをむかえました。
あんな事するんなら、もっと途中伏線張ってほしい
ですよね。突然すぎて分けわからん。

「チルドレン」楽しみです。大森南朋も。
by フィ。 (2010-02-04 11:17)