映画「イントゥ・ザ・ワイルド」 [映 画]
名俳優から名監督。
イーストウッドの後継者は、ショーン・ペンでいいと思う。
ショーン・ペンの監督4作目は、裕福な環境に育ち、優秀な
成績で大学を卒業するも、両親との不和や物質文明に対する
嫌悪から、突然全てを捨てアラスカの大自然へ向けて旅に出
発、最後はアラスカの荒野で衰弱死してしまう青年の実話。
ロードムービーという事もあり景色は美しく、旅の中で出会
う彼を取り巻く人々も温かい。若気の至りとか、彼の考え方
に共感できるとかできないとか、彼のとった行動に肯定も否
定もせずに、ただ冷静にゆっくりと旅を追い続けていく姿勢
に、少しイーストウッド映画にあるような風格を感じた。
時間軸が行ったり来たりするのですが、章ごとに分かれた構
成になっていて、飽きずに見れるというところも良かったし
旅での本人の言葉と、彼を待つ両親の状態や彼の過去を妹が
語るという部分も、クリス・マッカンドレス(旅中名乗るア
レクサンダー・スーパートランプではなく)の本質がより分
かるような気がしてよかった。
そして、死を迎える主人公が語る最後のシーン、演じるエミ
ール・ハーシュも良かったけど、なによりショーン・ペンの
演出が泣けた。本人が最後にみる夢と空とのカットバック。
ものすごいパンチ力。優しく、とても丁寧に描かれた映画。
実話という衝撃以上に、ショーン・ペンの監督としての才能
に衝撃を感じた。
2010-04-18 10:01
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コメント(2)
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これ、だいぶ前にwowowでやっていたのをちらっと見たかな..
そうか..評価高いねっ。
また、やっていたら観ようかな..
何か「..でゆく」と、云うのがこわくて
やめてしまったのか、眠ってしまったのか..
覚えていないけれど..
by BP好きYCねえさん (2010-04-19 13:05)
そもそもロードムービー好きなものですから...
でも、こんなに楽しくないロードムービーは、
はじめてです。
ちょっとクラクラするほどのパンチ力でした。
なんですかねー・・・至りとは言いたくないで
すが、若いって、やっぱりちょっと怖い。
って、思いました。
by フィ。 (2010-04-20 14:03)